3 コンピュータの高速化

{現在の高速化のための工夫}

コンピュータの性能を上げるには、「高速化する」、「適正範囲を拡大する」などが上げられる。
後者は、先に述べたニューロコンピュータやバイオコンピュータなどのように新しい処理形態により、複雑系をいかに短時間で処理できるようにするか研究されている近未来のコンピュータ高速化技術である。
前者は、一般的に以下に述べる幾つかの方法が現在実現している。

RISC(リスク)
従来の
複雑な命令セットを持つコンピュータ(CISC:シスク)に対して、命令セットを単純化RISC:リスク)し制御回路の複雑化を軽減させて実質上高速化させる。従来の複雑な命令は、簡単な命令セットの組み合わせで実現する。おもに、スーパーコンピュータのプロセッサで採用している。近年パソコンのプロセッサにもこの方式を採用しているものが登場した(AppleのG4など)。

パイプライン
コンピュータの各処理段階は「命令の読み出し」、「命令の解読」、「オペランドの番地計算」、「オペランドの読み出し」、「命令の実行」がある。通常この1サイクルが終わるまで次の「命令の読み出し」は行わない。パイプライン方式では、最初の「命令の読み出し」を終えると、このサイクルの終了をまたず、即座に次のサイクルの「命令の読み出し」を実行する(下記の図参照)。各処理段階が互いにオーバーラップして実行される様子がパイプの中を連続して流れているように見える。最新のパソコン用プロセッサの開発はどれだけ効率のよいパイプライン処理を形成できるかでもしのぎを削っている。

 

並列プロセッサ
同一の仕事を並列に処理する。1つの制御ユニットで複数のプロセッサ(CPU)を制御し同一の動作を並列に実行する。理論的にはプロセッサ(CPU)の数に比例して処理速度が上がる。おもにスーパーコンピュータで採用しており、プロセッサ(CPU)数は16から512のものまである。

マルチプロセッサ
独立した仕事を並列に行う。並列プロセッサと同様に複数個のプロセッサから構成されるが、各プロセッサは互いに独立して命令を実行できる点が並列プロセッサと異なる。おもに、スーパーコンピュータやワークステーションに採用されていたが、近年パーソナルコンピュータにもデュアルプロセッサ(CPU2個)として浸透しつつある(MacOSやWindowsNTなど)。

 

{世界最高速のコンピュータ(2001年現在)

・パソコン … Power Mac G4 (Apple)
CPUにPower PC G4を搭載。最大速度4GFLOPS(1秒間に40億回の浮動小数点演算を行う能力)で、スーパーコンピュータ並みの処理能力をもつことから、米国では兵器利用の可能性がある国々への輸出規制対象に入れている。

   
Power PC G4 (CPU)   Power Mac G4    
    
  power book G4    power Mac G4 Cube

 

・スーパーコンピュータ … SX-5 (NEC)
32ノード(CPU512個)接続時の最大速度4TFLOPS(1秒間に4兆回の浮動小数点演算を行う能力)。

 

・ウルトラコンピュータ … 「地球シミュレータ」用超並列計算機 (NEC 2002,4/18発表)
 最大演算速度35.6TFLOPS(1秒間に35兆回の浮動小数点演算を行う能力)。全地球の大気をシミュレートするために開発。次世代ベクトル型CPUを数千台並列に接続している。

    
「地球シミュレータ」用超並列計算機

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_