3 情報化社会に参画するにあたって

 

{情報リテラシの必要性}

 情報化社会では、パソコンネットやインターネットなどの情報インフラストラクチャが進展し、さらに、パソコンやワークステーションの低廉化により、日常的な生活の場に社会の情報環境と接する機会が多くなってきている。したがって、これまでは情報の専門家集団のみに限定されていたものが、これからは多くの人々が違法行為や犯罪を犯す可能性のある土壌が増大する。いわゆる、だれでもが犯罪や人権侵害のような行為を犯す可能性のある環境になってきている。
 社会環境や生活環境が変われば、なにが違法行為になるか、その行為の結果が予想されない場合もある。したがって、
違法行為を未然に防ぐためには、情報化社会における人倫の道を具体的に教育することも必要であると思われるが、さらに、なぜ違法行為になるのかというように、情報化社会の構造や内容などの実態を理解させることも大事であり、より効果的であると思われる。コンピュータを扱う上で必要な基本的な知識と技能、そして情報に対する倫理感を総称する情報リテラシ」の必要性もこのような考え方によるものである。

{感性を磨くこと}

 テクノロジによる情報の洪水の中で育つ環境では、何が本当に必要な情報となるのか、ならないのか、それを見極める能力が鈍くなってしまう恐れが十分にある。そして、ある種の意志決定を必要とする場合に、その情報が真に必要とする情報なのか、必要でないのか判断が難しくなる。そうしたときには、情報一般に関する知識を身につけることが必要と思われる。別のいい方をすれば、いわゆる情報化社会の構造状況がどのようになっているか、情報に関する自分の生活がどのような情報の環境になっているのかを正しく理解、認識することである。
 また、テクノロジによるあまりのリアリティ感に没頭するあまり、現実と非現実が区別できなくなり犯罪行為を犯す者も出現している。

・格闘ゲームに没頭するあまり、現実でも人を殺してみたくなった中学生
・航空機シミュレーターに没頭するあまり、ハイジャックをしてジャンボジェット機を操縦した大学生
・カーゲームに没頭するあまり、公道を高速で走り人身事故を起こす40歳

 このような未熟な感性に惑わされる前に、テクノロジ的な現実感とそうでない生身の現実感を自らの内に住み分ける努力をすべきである。マルチメディア化が推進されると、ますますテクノロジ的な現実感になる。今後、これらの現実感に対する住み分け、つまり、二つの現実感を正しく認識することは大きな問題であり、非常に重要なことと考えられている。

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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